木の製品について

自然素材ならではの良さと豊富な樹種

木材は樹木の光合成によって生み出された自然素材です。植物由来の材料らしく、柔らかであたたかみが感じられます。また、木目の方向や材料の切断の仕方によって強さや触感、見た目が変わりますが、それらは樹木の細胞が集合した木材本来の性質です。木製品は、そうした1つ1つの性質を作り手が見極め、生きるように工夫されています。

木製品に使われる木材にはさまざまな樹種があります。硬く傷のつきにくいサクラ、軽く木目の真っ直ぐなスギ、光沢があり香りのよいヒノキなど、木材は適材適所で使われてきました。また同じ樹種であっても、産地や部位によって違いがあり、やわらかさ、肌ざわりに個性や地域性が現れます。木製品の表情が1つ1つ違うのは、自然素材ならではの特徴なのです。

均一ではないことも自然素材の特徴のひとつ

一方で、温度、湿度の変化によって変形したり、割れたり、また傷や汚れがつきやすいといった面があります。製品ごとに木目や色が違うため、同じ色に揃えられないこともあります。悪条件に置かれると腐朽したり、燃えたりすることもあります。

でも、それが木材、木製品です。同じ材料でつくられていても、製品ごとに木目や色が少しずつ違い、個性が表れます。腐ったり、燃えたりするかもしれませんが、土に帰るだけのこと。有毒な物質を含むわけではなく、環境に大きな負担をかけません。

それらは決して欠点ということではなく、木材の持つ特徴の一つなのです。

木製品とのかけがえのない出会い

その木材、製品は唯一無二の存在、工業製品にはない個性をもった製品です。
一木一会。かけがえのない出会いと思っていただければ幸いです。